Q:StabilizedWood同士を接着するのに適した接着剤を教えてください。

 

A:通常の木材と同様、木工用ボンド、エポキシなど、をお使いいただけます。市販の木工ボンドより、タイトボンド(TiteBond)という海外製品をオススメします。
楽器修理・製作によく使われますが、市販の木工ボンドは固まっても「ブニブニ」と柔らかく、爪で押すと痕がつくような感じです。タイトボンドは固まると「パリパリ」に硬くなりナイフ等での切削もしやすいのが特徴です。(当方ではタイトボンドのORIGINALというタイプを愛用しています)

 

 

 

Q:金属板とStabilizedWoodの接着に適した接着剤を教えてください。

 

A:「StabilizedWood=通常の木材と同じ」としてご説明します。金属板と木材を接着するにはエポキシ系接着剤がいちばん適しています。ただし下地処理が非常に大切で、金属板を#240~#360程度のサンドペーパーで均一にくまなくキズを付けます(研磨します)。その後、アセトンなどの洗浄剤でホコリ・油脂などを完璧に拭き取り、木材側の接着面もアルコールなどで油脂・汚れを拭き取ります。その際に両面ともアルコールで拭くと、反りなどが出にくいです。
エポキシは市販の30分硬化タイプなどで大丈夫だと思いますが、ヘラで両接着面に薄く均一に塗布し、貼り付けます。エポキシの場合あまり強くクランプ(圧着)しすぎると逆に接着力が弱くなるため、必要最低限で固定します。
ここまで完璧に接着処理しても金属と木材を半永久的に強固に接着する事は困難です。5年〜10年という単位でみると剥がれてしまった、というケースも今まで見てきています。

 

 

 

Q:木材が「反る」とはどういう意味ですか?スタビ処理していても反り・変化するものなのですか?

 

A:スタビ処理しているので多少は(含浸によって)湿気などの影響を受けにくくなっていますが、通常の木材と同じく反りや変化がおこります。とくに薄めの材(厚み2〜10mm位)だと環境・湿度などによって変化しやすいです。
木工を趣味にしている方はご存じと思いますが「木材というものは必ず変化するのが当たり前」という認識のもと、必要な寸法を計算しご購入ください。
(当工房内の環境から、お客様の住環境へかわっただけでも「木材」というものは変化します)

 

 

 

Q:4〜5mmていどの厚みで「反り」が無いものを用意してほしい。

 

A:厳密には不可能です。厚みを整えたりした直後、完成直後であれば反りはほとんどありませんが(完全な平面や直角等は出ていません)前項目でも説明しているとおり、スタビ処理後、当方で在庫として保管している最中にもわずかに「変化・反り」してしまうものもあります。とくに薄板だと変化が出やすいです。
(当工房内の環境から、お客様の住環境へかわっただけでも「木材」というものは変化します)

 

 

 

>>トピック<<
薄板の「反り」を出にくくするための予防策として、ほぼ完成の厚み、最終的な成形までした段階で、裏面に低粘度のアロンアルファ(鉄工用などのサラサラタイプ)を均一に塗布します。乾燥したらペーパーで軽く平面がでるていどに研磨します。こうする事で2〜4mmといった薄めの材でも反りにくくなります。
ただしあくまで予防策なので完全に反らなくなるわけではありません。また、アロンを塗布する際はワックスペーパー(クッキング用のテフロンペーパー)などを敷き、その上で作業する事を勧めます。瘤材&薄い材だとアロンが表面まで(塗布した面とは反対側まで)流れ出てくる事があるためです。